#詩

白い雲

凍るような 清々しい朝 青い 空のキャンバスに 白の絵の具で 雲を描いた

『水彩画のような朝』

真新しい青い長靴に 黄色に透けたポンチョを纏い 母親の横ちょこまかと往く そんな光景を目にした朝 小雨の中を楽しげに 友待つ其処に向かうのか 小さな手には水色の傘 くるくると回り揺れ踊る 紫陽花の咲く霞んだ道に 水色の傘は溶けて消えた

春の嵐に

もう どれだけ前のことだろう ず~っと昔の記憶 遠いとおい過去の記憶 青い空の下 一枚の花びらが舞い落ちる まだ肌寒い季節だった そのときは いつも 僕を包んでくれていた 心浮かれる季節 何か素敵なことが起こりそうで あの優しく心地よい風 少し冷たくも…

蝋燭

キミがつけた 蝋燭の灯火は 暖かく切ない その淡い炎は 心から溶けでた 悲しみを 細い芯に染み込ませ 少しづつ燃やしてくれる だから涙が少しだけ からだの中から 消えてゆくんだよ 哀しみと 寂しさを連れて 揺れる炎が ほら ゆりかごになる

星降る夜に

星降る丘で 肩寄せて 遠い未来を 語り合い 月のない夜に 頬寄せて 今このときを 楽しもう きみの冷たい 指先を ぼくの両手で 暖める 君の凍えた その心 抱きしめ 温もりあげるから 身体 と からだ 触れあって 心 と こころ 通じあう 昔のことは 過去に捨て …

月の舟

優しく揺れる 月の舟 藍の空に浮かんでる 紅く寂しい 月の舟 街の灯りを 遠くみて もしかそこに 乗れたなら きみの街を 訪ねたい ゆらり漂う 月の舟 雲の波間を 彷徨うよ ふんわり浮かぶ 月の舟 彼方のもとに 帰りたい 遠いむかしに 戻りたい…

雲の情景

雲の形 様々な姿 不思議な形が そこにある 夕焼けの前 束の間のとき 影絵のような 少年の姿 童話の中から 抜け出た様な そこは 風を感じる 情景 まるで 山羊を追う ペーターが シータを探す パズーが その先を 窺っているかのよう

ホテイアオイの…

ホテイアオイの華の色 薄紫の淡い色 一日限りのその命 咲いては萎む儚さよ

心の扉 …負のスパイラル…

信じられない …あなたを… 信じられない そのとき頑に 閉ざす心の扉 全てが嘘で… 全てが悪で… 全てが偽り… 憎悪は増幅し 周りの者をも 呑み込む感情 すべてを負の スパイラルに 引きずり込む 抜け出す為に 必要な手段は ただ…ひとつ 心の奥にある モヤモヤし…

少年 -君が可愛いから-

僕達はいくつに なっても少年の ままなんだよね だってねそれは 君が可愛いから いつも気になり 君が可愛いから ただ愛しくなる 君が可愛いから 胸がときめいて 君が可愛いから 悪戯したくなる 君が可愛いから 可愛すぎるから 僕はいつまでも 少年でいられる

東雲  …しののめ…

昇る陽が 朝を連れて来る まだ現れぬ来光は 柔らかに東雲から やがて大地を赤らめる 朱色に染まり昇る陽に 普段なきその様を見た 全ての力を出し尽くし 辺りを染める程に いきむようにも思わせる しゃにむに天を目指し その存在を示すため やがて輝きは増し …