由布岳の山開き

イメージ 4

昨年は 5月10日の土曜日に由布岳に登った
今年も 5月9日の土曜日に由布岳に登ろう と思っていたが
生憎のまとまった雨のせいで 日曜日に順延することに…

本当なら朝駆けをして 山頂からの御来光を仰ごうと思っていたのだが
ゴールデンウイークの疲れが残っていたようで
土曜日も しこたま寝たつもりなのに朝起きれなかった

目覚めたのは午前4時 相変わらず身体が重い
暫くテレビを見ていたのだが 身体を苛めたくなった
午前5時前に支度をはじめ コンビニでおむすびを購入
日の出間近の空の下を 登山口目指して車を走らせた
イメージ 1

到着したのが6時10分頃 思いのほか車が多い なぜ?
そう思いながら山側の広い駐車場に入ってその理由に気づく
目の前に幾つかの用意されたテント そっか!今日は山開きだ!
イメージ 2

さて 今日は山が渋滞するぞ 早めに登んなきゃ 朝駆けしときゃよかった
そんなことを考えながら どのコースで登ろうかと悩む 前回は東登山道から
東の峰を経由して そのまま正面登山道を下りてきた でもこの正面の登山道が
今日は混むはず 今日は逆回りで行こう 昨年は山桜が咲いてたなぁ 今日はどうだろう
イメージ 3

出発したのが6時15分 正面が「豊後富士」の名を持つ 由布岳 奇麗な形をしている
アプローチを足慣らししながら進んでいると ふと飯盛ヶ城の方に何やら生き物を発見
イメージ 5

牛? それとも馬? 20頭くらいはいるなぁ 上の方にも他の個体がいる なんだろう?
よく見るとお尻が白い 鹿だ! この辺りで見掛けたことはあるが こんなに沢山は初めて
イメージ 6

登山口からまだ10分くらいしか歩いていないのに 野生のシカがこんなに沢山…
鹿を遠目に見ながら 登山口から15分で日向分岐に辿り着く ここでトイレ休憩
イメージ 7

左の方向に進む 緑が奇麗でマイナスイオンに包まれる感覚は気持ち良い
10分ほど進むと森の中に何やら動くものがある ふと眼を向けると視線が合った
イメージ 8

二頭の鹿がいた 写真には一頭しか映ってないが もう一頭はその右にいる
カメラを用意する間も 動かずこちらを眺めていたが 僕以外の人の気配を感じ
鹿はすぐに森の中に駆けて行き すぐに見えなくなっていった
イメージ 9

少し歩くと 頂上まで2600mの案内表示 これには助かる 自分が今何処にいて
あとどのくらいの距離が残されているのかが分かり辛いので こういう表示は有難い
イメージ 10

そこから数分で合野越に到着 ここで水分補給 時間は丁度7時 出発して45分というところ
イメージ 11

昨年は片道3時間と少しかけて登っている 今回も3時間を目安に登る
再び森の中に… 前に人影が見える そんなに速くは無いのに追いついた
イメージ 12

7時20分 出発して1時間5分で頂上まで1600mの表示 案外早く着くかも
イメージ 13

樹高が低くなって周囲が見渡せるようになる PM2.5も少ないようで見晴らしが良い
遥か遠方に 5日に朝駆けした久住連山が見える 向こうからも良く見えるだろう
イメージ 14

湯布院の街も 底霧に包まれている 幻想的な光景 ここから眺めるのは初めてだ
イメージ 15

途中にミヤマキリシマの株が幾つも見られ その多くに花芽がついていた
僅かだが咲き始めた株もある 今年はミヤマキリシマの咲く時期が早そうだ
イメージ 16

ミツバツツジも咲いていた 下の方は既に葉になっていたが 標高の高いここはまだこれから
イメージ 17

足元に小さな紫色の花を見つける 形が菖蒲などの花に似ているが あまりにも小さい
エヒメアヤメという花だった 探すとこの辺りに幾つも咲いているのを見つけた
イメージ 18

7時35分 この辺りで標識を見つける 山頂まで1200m 標高差で約300m もう少しだ
イメージ 19

8時ちょうど 山桜の所まで登ってきた 登山口から1時間45分 思っていたよりも早い
桜の花は幾分か散っているものの まだ多く残っていた 散るのを待ってくれているようだった
イメージ 20

そのすぐ先にまた表示があった 残り400m 標高差にしても150mほど もうすぐ頂上だ
イメージ 21

頂上に近づくほど傾斜が厳しくなる その反面 一歩一歩が頂上に早く近づいてくる
イメージ 22

山肌の斜度が増す 見下ろすと恐ろしいように思える この先はもっと急峻になる
イメージ 23

8時12分 マタエに到着 登山口からほぼ2時間 ここから二つの峰に分岐する
イメージ 24

昨年は東峰にだけ登った 西峰は岩場を登らなくてはならない チキンな僕には無理…
マタエのすぐ横に鎖場がある この先にも幾つかの鎖場がある どうしよう 行けるとこまで…
イメージ 25

そう思い取りあえず足を西峰に向けた 鎖と岩とを掴み 足を岩に掛けて登る
高所恐怖症のくせをして こんなところに来るのだから… 自分で自分が分からない
その鎖場はほぼ垂直だった 見上げるだけでも怖い ここを降りる時はもっと怖いだろう
イメージ 26

続く鎖場 ここも垂直に近い 鎖に頼り過ぎるとよくないと聞いたことがある 岩を掴み進む
イメージ 27

最大の難所 大岩に張り付いて登っての横移動 所々鎖の無い場所もある
赤色の線で記すように登る 岩壁の横移動 その後の斜面も結構高い
イメージ 29

横移動の岩壁 途中まで登って見下ろすとこんな感じ すくむ足を岩に掛け 鎖を持って移動する
イメージ 28

そこを越えると なだらかな尾根筋の道 この先に頂上がある
イメージ 30

8時35分 由布岳西峰に到着 たぶん初めての場所 こんなところに来た記憶は無い
イメージ 31

西峰の峰は比較的広い 火口を見下ろすとお鉢巡りの 尾根筋のコースを行く人が見える
そこは さっき通った道よりも はるかに危険だと聞く 眺めるだけにして戻るとしよう
イメージ 32

狭い道を戻る 途中登って来る人とすれ違う 9時に無事にマタエまで降りて振り返る
岩場に張り付いた人が沢山いて 先に進もうと必死になっていた 結構なアトラクションだ
イメージ 33

東峰は比較的登りやすい ぐんぐん登って行く 9時15分に山頂に到着した
イメージ 34

山開きの参加者の団体が登ってくるのを避け 東登山道を下るため お鉢巡りのコースを行く
急峻な場所も幾つかあるが 西峰の岩登りと比べると比較的楽に進める
イメージ 35

東峰も見上げると険しい 岩の上に人が立っている こわいもの知らずの人の多いこと
イメージ 36

9時30分 東登山道の分岐に着く ここから下り しかし暫くは急峻 鎖場もある
イメージ 37

痩せ尾根を歩き その先の切り立った崖を降りる 登ったことがあるので意外と気が楽だ
西峰と比べるから 余計に楽に思えるのかもしれない だけど油断大敵 確実に下る
イメージ 38

幾つかの鎖場を下る 下からは団体さんが登ってきている 東登山口から来たらしい
狭い道ですれ違う お互いに道を譲り合い 無理のないように進む 9時40分頃
イメージ 39

展望の良い場所 これが最後くらいかなぁ この後は登山道が森に飲み込まれ
緩斜面へと変わって行く ここの先端に立ってみた 去年は恐ろしくて立てなかった場所
イメージ 40

振り返ると 頂上が遥か遠くに見える もうこんなに下りてきたんだ 登るのは大変なのに…
イメージ 49

10時頃 登山道が緩斜面に変わる 緩やかに下る道で森のオゾンに包まれる
爽やかな風に頬を撫でられ 汗もすぐに乾いてしまい とても心地良い
朝食べて既に5時間経過 お腹も減ってきたので この辺りでおむすびを頂く
イメージ 41

ふと足元を見ると 何やら見たこともない虫がいた フンコロガシかな?
調べてみるとセンチコガネという甲虫 こんな虫も 活動してるんだ
イメージ 42

10時30分 目の前に大きな岩が現れる この岩を過ぎると間もなく日向越の分岐に着く 
イメージ 43

大きな岩から5分程で分岐に辿り着く 幾人かとすれ違ったが このルートの登山者は少ない
渋滞に巻き込まれずに 自分のペースで歩けるのは気持ち良い 我ながら良いルート選択だった
イメージ 44

日向越の分岐からほど近い場所に生えていた変形した木 面白い形なので写真に収めた
まるでタラコ唇のよう 文句の一つも言いたそうだ 「ジロジロ見るなよ!チューしちゃうぞ!」
イメージ 45

また暫く歩くと 横に伸びた幹から 小さな芽が伸びている まるで気に腰掛けているよう
同じくらいの間隔で並んでいる 新緑の妖精が居るのではと思ってしまうような光景だった
イメージ 46

ここから先は 大きな石と古損木に 沢山の苔が生えている 湿度が高いのかヒンヤリしている
苔も沢山種類があるようだ 触ってみると とても心地よい 暫くダラダラとして傾斜を下る
イメージ 47

11時30分 日向分岐に到着 そこから下って行くと駐車場から何やら音楽が聞こえてきた
自衛隊ブラスバンドが いろんな曲を演奏している その向こうに長い行列… 何だろう
イメージ 48

11時43分 駐車場に到着 行列の最後尾に行ってみた 何が配られてるんだろう
最後尾にいたプラカードを持った人に行列のことを尋ねると 豚汁の無料配布だという
そこで割りばしをもらって列に並ぶ 人はどんどん先に進み ストレスなく配布を受ける
用意された一味や七味を好きなだけ振りかけて 各々好きな場所で食べていた
イメージ 50

12時頃までここにいて 豚汁でおむすびを頂き 靴を履き替えたりしていた
家に帰り着いたのは13時前 意外と楽しめた由布岳の山開きだった
今度は朝駆けをして 山頂からご来光を仰いでみたいと思う