新緑の大船山 ~ミヤマキリシマはもうチョット先ですね~

先週の週間予報では日曜日は雨 土曜日の予報も良くなくて 夕方から雨とのこと
そんな予報を信じてた土曜日 山に登りたかったのだが… この土日はあきらめていた

そんな土曜日の夕方 天気予報が少し変わった 結局その日は雨らしい雨が降らずじまい
それどころか日曜日は午後から天気が持ち直すとのこと これは行かなきゃ♪

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子供を7時半に学校に送り出し そのまま車を走らせ山を目指した さて何処に行こう?
この時間から行くと 牧ノ戸の駐車場はオーバーフローしているに違いない

三俣山とも思ったが 長者原の駐車場までだと1時間半以上は掛る あそこも多そうだ…
一番近い登山口で ミヤマキリシマの情報を得られそうな山… そうだ大船に登ってみよう

大分市内でおにぎりを買って 竹田市今水の登山口駐車場に着いたのは 8時45分頃だった
大分市内を出たのが8時前だったような… スピードも控えめだったのに1時間掛っていない
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出るのが遅かったので 今水の駐車場はいっぱいだと嫌だなぁ なんて思っていたけど
思いのほか人が少ない ガラ空きの状態だった 天気予報のせいかな?

駐車場が少ないとゆったりとできるし 登山者が少ないと 道も混むことは無い
ゆったりと のんびりと 歩いて登れる この日のコースは片道3時間

そう 3時間足を前に出し続ければ 嫌でも頂上に辿り着く 高さや距離と
競っても 結局自分のペースでしか進めないのは これまでの山歩きで
十分に理解している 前に登ったこのコース ゆっくりでも3時間で頂上に着く
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9時に駐車場を出発 12時には頂上に居るはず 正面に見えるのは黒岳 目的の大船山は左手の山
正面に続く未舗装の林道から入って 2~300m先を左に入る そこが本当の登山口
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ここから約1時間歩けば 「前セリの分岐」に着くはず 取りあえず1時間
こんな道を黙々と1時間歩けばいい 無理をせずマイペースで そのまま1時間
周囲も見晴らせない分 目的地の遠さや これまで歩いた距離が分からなくなる
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足元の枯葉が踏み砕かれた痕を見ながら歩く 足元を見ているだけで 登山道は識別できる
それでもたまに分からなくなることがある そんな時は赤や黄色のリボンを見つける
霧で視界が悪くなっても これさえ分かれば確実に先に進める
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登り始めて40分 東登山道とコンクリート牧野道の分岐に着く 以前登った時は左に抜けた
今日はまっすぐ進もう こっちの方が近道のようだ 前の時は帰路にも使ってる 道は悪くない
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とは言ったものの 所々に登山道を塞ぐように支障木がある 跨いだり潜ったりの繰り返しイメージ 7
所々にいろんな表示がされている 「山は楽しく 美しく!」 なかなかいい言葉だと感心しつつ進む
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ず~っとこんな森の中 マイナスイオンがいっぱいの空気 気温はそんなに低くはないが心地良い
一見して 登山道が何処にあるのか分からなくなりそうだが 踏み跡と木の枝のリボンを頼りに進む
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9時59分 岳麗寺との分岐で 山ガールズと出会う 3人のパーティーで風穴まで行くとのこと
前セリから大船山を目指すというと 「あの道は大変でしょう」と言われたが そうは思わない
思う程 急な坂でもなく 所々なだらかな場所もある 最後はさすがに急峻な所もあるが
それはどの登山道も一緒 道幅が比較的狭いということが難点だが 混まない分支障はない
「前セリまでは10分くらいで着きますよ」と言われた 自分の記憶では5分くらいだったと思うが…
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10時2分に前セリの分岐に到着 ここまで3分で着いた さすがは人生の先輩の山ガール
時間をゆったりと持って山を楽しんでおられる様子 後ろから賑やかな声が近づいてくる
ここまで順調に登ってきている 登山口からほぼ1時間 無理しているつもりもない 予定どおり
ここからは 右に黒岳を見ながら2時間かけて頂上を目指す 黒岳が高くそびえて見えるが
いずれあの山を見下ろす高さになる 2時間歩けば確実に頂上に着く それを自分に言い聞かせる
それにしてもお腹が空いてきた 6時前にご飯を食べたが5時間が過ぎていた おにぎりをひとつ頂く
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暫くは 木の根の剥き出しになった 尾根筋の登山道 屋に間の道とは違い 何とも気持ちが良い
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一定の斜度を保ちながら なだらかな登りが続く 由布山の東登山道よりも傾斜はなだらか
こっちの方が木も密集していないので 気持ち良く足が進む 足に掛る適度な負荷が心地良い
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10時35分 途中で見かけたミヤマキリシマ 咲いてはいるが殆どが蕾 上に行くほど開花は遅い
シーズンまではもう少し時間がかかりそうだ 前セリの分岐から30分経過しているということは
既に4分の1を登ったと言うことになる 全行程の半分でもある ここまで来た分をもう繰り返せば
おのずと頂上に立てる 隣の黒岳は依然として高くそびえている 何れその山を見下ろすことになる
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振り返ると展望が開けていた 遥か先には大分市内と別府湾が見えた 今日は曇っているが
空気が澄んでて遠くが良く見える 天気も回復するらしいので頂上からの眺めが楽しみになる
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10時40分 東登山道で最も歩き辛い場所を抜ける 足元はえぐれていて土が滑りやすい
樹高も低くなり枝が身体に当たる 肩をすぼめて歩くが リュックが枝に引っかかる
10分もしないで 低い樹林帯を抜けると 樹高が高くなり 足場も良く歩きやすくなる 
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11時 小さな花を見つける よく見ると 周囲に沢山咲いていた この花はなんという花なんだろう?
違うかもしれないが… 調べてみると「ホウチャクソウ」という花のようだ 白と緑の地味な花
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他にも… とても可愛い「チゴユリ」の花 こうしてみると 派手ではないが なかなかどうして
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11時半 見晴らしの良い場所から右を見ると 黒岳がいつの間にか下に見えている
その向こうには 2週間前に登った由布岳が見える 今度は黒岳に登ってみよう
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これは「ヨウラクツツジ」 小さな花で もう少しするとドウダンツツジとともに 沢山見られそう
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11時40分頃 登山道の斜度が増す この辺りからトレッキングポールが邪魔になってきた
両手を使って岩や樹木を掴み 登っていかなくてはいけない 正面にロープがぶら下がっている
そこは急過ぎるので その右側の樹木の間を抜けて行った しかしこの急坂も長くは続かない
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11時45分 15分の差で黒岳の尾根と由布岳の位置関係が こんなにも違って見えてくる
黒岳の高塚の尾根の1587mよりも明らかに高い ここは1700mに近い 頂上はもうすぐ
それにしてもお腹が空いて力が入らない 不本意だがここでお昼にしよう おにぎりを幾つか頂く
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約10分間の昼食 ランチタイム♪ じっとしていて気付いたが 人の通りが全くない
前にここの登山道を使ったのが 一昨年の紅葉の頃 あの時は数人に追い越されたのに
今日は全く人が通らない 花の咲いていない 夏の大船はこんなものなのだろうか… 
12時を過ぎて歩き始める ここから頂上はもう間近 15分も歩けば辿りつけるはず
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頂上に近いと眺望がとても良い 眼下には竹田市久住町の辺りに広がる 田園の風景が広がる
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12時5分頃 大船山の頂上が見えた 人の声も聞こえる 人の姿も見え隠れする もうすぐだ
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足元に「イワカガミ」の群落があった 光沢が何とも奇麗な草花 この時期だけピンクな花をつける
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御池 大船山の火口湖 秋になるとこの緑が真っ赤に染まる この木の殆どが「ドウダンツツジ
釣鐘状の小さな可愛い花が咲く 初めて見たときは奇麗という印象がなかったが 何度も見ると
その色の豊富さと 鮮やかさ そして可憐な形にとても魅了される もうすぐここも花畑になる
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12時13分 無事に頂上に到着 10~15人がお昼をそれぞれに楽しんでいた 賑やかで楽しい
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今日は今までで一番空気が澄んでいるように思えた 阿蘇の五岳が見てのとおり奇麗だ
中岳の噴煙も幾分か大人し目に見える 最高に見晴らせる こんな日はそう多くはない
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久住連山の最高峰 中岳や 久住山の方を望む こちらもよく見える 各峰の人影までも見える
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西の坊がつる方向に突き出した岩から頂上を見上げる 左側が段原から登って来る登山道側
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右に大きく窪んだ所が「米窪」 白く見える部分が湿地帯で左の小高い部分が「北大船山
写真では分かり辛いが この辺りミヤマキリシマの蕾が 薄くピンクに見えた 間もなく開花のようだ
その向こうに見えるのが「平治岳」 ここもまだ蕾のようで もうすぐピンクの絨毯になる
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段原からの登山道 途中に一株満開に近いミヤマキリシマが見え その脇に登山者が居た
もう少し早い時間から登っていれば 北大船山の方まで足を伸ばしたいところ 今日はここまで
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どんどん空が晴れてきて 久住の山並みがとても鮮やかになってきた 三俣山もそろそろ良い頃
ヤマキリシマや いろんなドウダンツツジが咲いている 向こうにもこの時期に登っておきたい
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12時半頃になると 昼を済ませた人たちが 写真を撮ったり 下山を始めたりと 次の行動に移る
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12時35分 自分もそろそろ下山しよう 帰路は少し遠回りだが 入山公墓の方へと降りる
こっちには見栄えの良い大岩がある その岩を見たいため こっちから降りてみる
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12時50分 少し下ると 所々に岩が飛び出している よく見ると登って上から見降ろせそうだ
その一つに登ってみた 周囲に遮るものがない 足元は狭いので 安定を保ちながら写真を撮る 
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12時55分 少し下ったところに大きな岩がある あれが大岩のようだ この方向から見たのは初めて
結構大きい 「大猿」の異名を持つ大岩 こっちから見える部分は 大猿の後頭部といったところ
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13時 大猿こと大岩の前 岩の塊がヒヒの顔のように見える 緑の毛に覆われて若々しい
真冬に見た大岩は 霧氷に覆われ さながら マウンテンゴリラの シルバーバックのようだった
今度は紅葉に彩られた大猿を見てみたい 秋に また来てみよう
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13時10分 少し下ると小さなテラス状の部分に 数株のミヤマキリシマが花をつけていた
遥か先には阿蘇が見える とてもいい眺めだ この季節のしか味わえない風景
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遥か遠くに 阿蘇の涅槃像 手前の大船の斜面には 凭れかかった横顔のような岩肌 何とも面白い
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この先は樹林帯に入り 遠くが見通せなくなる その代わりに日差しを避け マイナスイオンに包まれる
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日陰で見つけた薄桃色のミヤマキリシマ 可愛らしい色合いの花
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13時45分 入山公墓上の「鳥居窪」に下り着いた まだまだ先は長い 先を急ぐ
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途中で見かけた木 幹と根元の境目が面白い形に変形している 妖怪でも居そうな形
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14時35分 柳ヶ水の分岐に到着 ここから左に折れて初めての道を行く どんな道か不安に思いながら
先を進むと 意外にも歩きやすい 狭くもない道 快適に歩いていたのだが… 
途中にイノシシのヌタ場が目に入る ここでイノシシが泥浴びをするんだなぁと思いながら横目に進むと
進行方向に 道を塞ぐように枯れた枝が倒れ掛っていた それに気づかず前を向こうとした瞬間
数本に枝分かれした枯れ枝が顔面直撃! 暫くうずくまる 幸い目尻や眉に当たっただけで済んだ
目に刺さってたら笑い事じゃすまない 不幸中の幸い よそ見しながら歩くのはやめよう
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14時50分 林道に出ると今水の駐車場の案内があった このままあと1時間ほど歩けば車に戻れる
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15時 元の道に合流 ここから真っ直ぐ降りるだけ もう少しの辛抱
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15時35分 無事に駐車場に到着 6時間半の山歩き 登り下りとも3時間 ふくらはぎが筋肉痛です
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