万年山(はねやま)のミヤマキリシマ …ちょっと遅かったなぁ…

土曜日午前5時前 目覚めて窓の外を見る 空が晴れていた
天気予報では未明から曇り 午後からは まとまった雨だとの予報だったはず…
この空模様なら 玖珠の万年山(はねやま)に登れそうだ
納豆をおかずに茶碗一杯のご飯を流し込み 早々にリュックを背負う
コンビニでおにぎりを4個買って 高速で九重インターを目指す

既に日の出の時間は過ぎていて 東の空にはオレンジ色の陽が昇っていた
高速で別府に入ると 別府湾を朝陽が黄金色に染めて とても奇麗だ
十文字原から塚原に向かう車のミラーに映る 別府湾の輝きは非現実のようだった

土曜日 5時過ぎの高速道路は通りが少ない 九重インターに着く頃6時の時報を聞いた
210号線を玖珠町方面へ向かい 玖珠町大隈の農免道路から万年山方向へ向かう
万年山は明日の日曜日が山開き 人の多いのは好きじゃないので その前に登ってみたかった
ネットで調べると ミヤマキリシマが群生している場所があるらしいが 散りはじめとのこと
どんな所なのか 一度歩いてみたかった 花畑という場所にも興味があった

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登山口に到着してみると 車が3台止まっていた 一組のペアはちょうど登山口に入って行き
もうひと組は車の所で準備中だった 駐車場までの道は狭かったが 対向車もなくスンナリ来れた
駐車場に車を止めて 靴を履き替えリュックを背負う PM2.5のせいか 少し霞んでいる

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薄い雲はあるものの 空はとてもいい感じで晴れていた 向こうの正面には涌蓋山(わいたさん)
その左にはくじゅう連山が見える 先週は大船山にいた 大船からもこの万年山が良く見えた
ゆっくりしてもいられない こんな空でも今日の予報は午後から雨 急いで登山口に向かう

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登山口 というか牧場の入口 明日の山開きの横断幕が出迎えてくれた
ここから暫くは舗装された牧野道を歩く 初めての万年山 どんな景色か楽しみだ

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万年山の山頂までは1.9km とても近い 真っ直ぐ上がればそんなに時間も掛らないはず

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そもそも今日は万年山に登るのが目的ではなく ミヤマキリシマの群生した「お花畑」をみること
事前に調べておいたのだが 距離にして3km以上の距離があるらしい 高低差があれば時間も掛る
初めての場所というのは 見当がつかないので 道順と時間に不安が残る
今日はスマホを ベッドの枕元に置いたまま忘れてきた GPSも使えないのでなおさら不安がある

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それでも なる様になる 取りあえず先を急ごう 舗装されたゆっくりとした傾斜の牧野道を歩く
10分ほど歩くと 万年山の山頂付近が見えてきた この地域特有の台地のような地形
メサという浸食台地らしい 近くにある「切株山」はその形がまさに切り株のようで とても面白い

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その近くに「まんじゅう石」という丸い石がある 牧野道脇にあるのですぐに分かる

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まんじゅう石の所に登り 万年山をバックに一枚写真を撮ってみた 山にはよくある石だが
この台地の上には このような石は多くない その昔どこかから飛んできたのだろうか? 

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6時45分 まんじゅう石を後にして 牧野道を進む 青い空~♪白い雲~♪ とても清々しい

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その先に行くと 視界がもっと開け 一面牧草地の 更に気持ち良い風景になる
朝の高原は野鳥の声がとても心地よい ウグイスにヒバリ ホトトギスカッコウの声
最高の山歩き日和 最高のロケーションだ この先どんな風景が待っているのだろう

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左手の奥の方にミヤマキリシマの密集した場所が見えた あれが群落かぁ
寄ってみたいが天気も心配だ 先を急いでいこう ここは帰りにでも寄ってみよう

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牧野道脇にも 密集とはいえないものの こんな感じの所も… 場所によっては密集している

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ここにはトイレや水場 火を焚くこともできる場所もあった バーベキューとかできそうだ
が… ここまで一式持ってくるのも一苦労 ちょっと無理っぽいなぁ

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万年山のトレッキングコースの略図があった お花畑まで約3kmかぁ 平地でも40分弱くらい

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B-C間 3.6kmで60分か… 少しアップダウンがあるのかな?
こういうのがあるのだから 分かりやすくなってるだろう 取りあえずお花畑へ行こう

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ここから右に入って行く この先は殆ど舗装されていない林道 分かり易い道でありますように…

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すぐ近くにゲートがあって その横をすり抜けるように入って行く

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7時8分 玖珠町の方向が少し開けたところに着いた 手前のこんもりした山が切株山
切株山のお話はこちらから http://www.town.kusu.oita.jp/351.html (玖珠町のホームページ)

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この道は沢山分岐があります でも各所にこのような表示がされています
よっぽど余所見をしていない限り 見落とすことはないでしょう

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傾斜のキツイところは このようにコンクリート舗装がされています
この道の傾斜は 縦断こう配がおよそ10%はあるでしょう 結構な急坂です
でも舗装面には深く細いスリットが沢山入っているので 雨が降っても滑りそうにありません
約5分間くらいコンクリート舗装を歩きました 結構長い距離舗装されています

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7時30分 花畑の入口に到着です 駐車場からちょうど1時間の距離でした

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入口からはそんなに広く見えなかったけど 奥に入るとその広いこと
こんなに平らな所に 密集して沢山の株が植わっているなんてビックリです

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やっぱりピークは過ぎているようですが まだこれからという株もチラホラ
常緑樹の松と ミヤマキリシマのピンクの花の組み合わせは 他では見られません

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松の枝って 面白い広がりしてますよね まるで両手を広げて
足も踏ん張ってるようで 何処となく歌舞いてるようで面白い

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高いところから見降ろせないので全体が見えないけど 結構広い範囲に株があります
今度来るときは 小さな脚立でも持ってきたいですね 見下ろせると景色も違って見えそう

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10分程お花畑でウロウロして 次はハナグリを目指します ハナグリとは穴の空いた岩
そこから登って 台地の上を通って万年山の頂上を目指します ここにも案内板がありました
これだけたくさんあると 先ず迷うことはないのですが 分岐がないと案内板もありません
でも… 分岐の間が長いと 本当にこの道で良かったのかと 疑心暗鬼になっちゃいます

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こういうところは本当に助かります ここは左に… 

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8時ちょうどに ハナグリの分岐に到着 この分岐にはベンチがあって 逆回りの人に会いました
ハナグリの場所を聞くと 親切に教えてくれました このケモノ道のようなところを行くとすぐでした

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これがハナグリ岩 この中をくぐって向こうに出ます その出た先に…

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これが出た先が分からの写真です 岩の左端 何やら観音様の顔が…
先程の看板にあった ハナグリ岩の裏に万年山観音の横顔ありというのがこれのようです
目・鼻・口が しっかりとした横顔 特に目は瞑った形が素晴らしい

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「ハナグリ岩の先は 急だけど 登って行くと山頂に続く道に合流しますよ」 と教えてくれたとおり
その道は結構険しく このロープを握りながら先に進みます とても楽に登れましたロープ様々です

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登山道に合流です ここまで下の分岐から約10分 意外に近いです
この登りの階段 延長が200mだとか ここからも案外 登るだけありました

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登り着くとベンチがあって左に真っ直ぐ行くと山頂 距離が2.7km 40分くらいでしょうか
この反対側にも道がありました もしかしてと思いそっちに行ってみると

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案の定 見晴らし台になっていました ここからの正面は日田市の方向
その向こう 右側には福岡との県境の英彦山が見えるはず… チョット見えにくいですね

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空の様子がおかしい 西の方から青空が消えて行く 先を急いだ方がよさそうです
台地の上の尾根筋の道はこんな感じです 木々の間や開けた場所が交互にあります

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木々に覆われていると ピーカンな天気でも陰になって良さそうです
でも風が通らない チョット蒸してきました どんどん先に行きましょう

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8時半 右側に岩が露出した場所に出ました 岩の右端の所 人が通った踏み跡があります
あそこも見晴らしが良いのかな? そう思うと行ってみたくなります 下りて行って リュックを下ろして

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登ってみたのがこの風景 万年山の斜面の向こうに涌蓋山と くじゅう連山
向こうはまだ青空の下 くじゅうも良かったかも… そう思いつつも万年山頂を目指します

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途中 ミヤマキリシマや 赤いヤマツツジに出会いながら 縦走路を少しづつ登ります

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途中にあった奇麗なミヤマキリシマ 終わってる花の多い中 奇麗な花もまだあります

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8時50分 だいぶ歩いてきました 頂上はまだまだのようです 青空が全く見えなくなりました

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9時 もう少しと自分に言い聞かせ 単調なゆっくりとした上りの道を進みます

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9時5分 いよいよ頂上らしきところが見えて来ました もうちょっとです

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9時10分 万年山山頂に到着です 数人の登山者が居て 自分が来た順路の逆を行ってました
ここで突然の雨 ザーっと雨音を立てて 少し大きめの粒が落ちてきました
木陰に隠れて 合羽を着ていたら 先程すれ違った登山者が 急いで下山していました

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降り出したばかりなので 路面もあまり濡れていませんが 気を抜くと滑りそうな場所も…
足元に気をつけながらゆっくり下りていると 下から合羽を着た登山者が何組も登ってきます
雨の中ご苦労なことと思いつつ 整備された登山道を下りて行きました
もう一本反対側から下りる道もあるようなので 次回はそっちから下りてみたいと思います

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お花畑との分岐付近のミヤマキリシマ 奇麗な株があったので写真に収めました

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9時半 立寄らなかったミヤマキリシマの群落 ピークは過ぎているようです
沢山の人が 群生した株の中に入ってました 満開の頃に見てみたいですね

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9時40分 小雨に変わり濡れずに済みそうです 朝通った牧場の道を戻って行きます
この後 雨具を纏った多くの登山者とすれ違いました 合羽着たままだと蒸れそう…
自分は下るだけなので 気分的に楽です 登山者とすれ違うたびに笑顔であいさつ

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9時55分 無事に駐車場に到着 約3時間半の山歩きでした 高低差が少ない分
距離はあっても そんなに時間が掛らずに済みました ただ…天気を心配して
少し早足で歩いた分 汗だくでした 雨にも降られてしまいましたが 比較的小降りで
合羽は着たものの 気分的には 爽やかな散歩ができた といった感じでした

駐車場はご覧のとおり ほぼ満車状態です 溢れた車も数台路肩に止めていました
福岡や宮崎などの 県外ナンバーも少なくなかったです 遠くから来るんですね~

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う~ん疲れました アップダウンはなかったけど やっぱり急いでいたようで
ふくらはぎが痙攣間近になっていました 車の運転に気をつけないと足が攣るかもw
などと思いながら ここを出たのが10時 帰りは国道210号線で大分に向かい
12時前には帰宅できました 初めての万年山 満開の季節にもう一度来てみたいです