晩秋の三俣山 2018-11-3


紅葉にはもう遅いだろうと思いつつも、三俣山に登ってみた。
紅葉が残っていれば、北峰を回ってみようと思いつつ
まだ暗い午前5時前に家を出た

この日、大分の日の出は午前6時33分
その頃から登山開始できれば良いという考えで山に向かう

いつもなら大曲から登るところだが、
今回は長者原のビジターセンター前に車を止めることにした
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北峰のお鉢まわり後の来た道を戻るコースのほかに
南峰から坊がつるに降り雨が池を経て戻るコースも考えていたため
長者原に止めるのが最良だと思ったからだった

長者原についたのは6時20分頃
ビジターセンター前の駐車場は既にほぼいっぱいだった
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周囲は灯りが要らないまでに明るくなっていた
登山開始が6時28分まもなく陽が昇る
息が白くなるほど冷え込んでいた

舗装された作業道を登り始める
先に数人の人影が見える
諏蛾守越から三俣山に向かう人たちだろう
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人工的な道路の周囲に広葉樹林が取り囲む
所々に鮮やかな紅葉がありこれも綺麗に思える
緩やかな登りの傾斜をゆっくりと進む

やがて視界が開け、砂防ダムを横断する作業道を通る
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その先から左側にショートカットの登山道に入る
作業道よりも短い距離の分、少しは時間も短縮されるのであろうが
足場の状況からすると、どっちが歩きやすいのかは分からない

やっと陽が昇り、黒岩山に三俣山のシルエットが映る
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みごとに三俣山の本峰や北峰が映し出されていることに感動した

気温は氷点下、霜が降りて笹の葉が銀色に輝く
地面も霜柱でホクホクに盛り上がっている
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もっと寒くなれば白銀の世界に変わり、とても歩きやすくなる
早く雪のシーズンにならないものか、待ち遠しい

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作業道に合流 駐車場から約1時間が経過していた
大曲からだと30分くらいの距離 やはり大曲は近い
ここからコンクリート舗装の道路を少し進む

作業道の舗装がなくなり 正面に硫黄山が見えてくる
先にチェーンが道路をさえぎり其処から左の谷に降りる
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大きな石がゴロゴロとした比較的歩きやすいガレバを進み諏蛾守越に向かう

振り返るとこんな感じ
作業道には次から次に登山者が登って来ている
ガレバには黄色いマーカーが登山道を示している
ガスが掛かるとこれだけ多数あるマーカーも探すのに苦労するのだろう
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ここまでくれば諏蛾守越はもうすぐだ 

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駐車場からここまで1時間半で到着 ここですかし休憩して先に進む
この先は登山道の傾斜が増す 先を急がず足元を見ながら登ることに徹する
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急峻な登山道を登る すぐに諏蛾守越の非難小屋を見下ろすようになり
黄山の噴気が見え始め その向こうに星生山の峰が見え始める
その山頂には数人の人影が見える

斜面の下には北の千里が浜が広がり その先に久住山や天狗が城も見える
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一休みした後 呼吸を整え西峰を目指す
距離ではなく時間を歩き続け消化すれば必ず目的地には到着する
ここからだと あと20分ほど歩けば西峰が見える

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今日は空気が澄んでいる 遠くの山が良く見える
熊本市内方向を望むと 遥か向こうに高い山が見えた
雲仙普賢岳だろうか 地上付近は霞んでいるが上のほうはとてもクリアだ

西峰から少し登ってⅣ峰に寄る ここで軽く食事を取る
このⅣ峰は岩が多く腰を下ろすのにはちょうどいい場所
本峰で食事する人も多いが 個人的にはここでゆっくりするほうが好きだ
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向こうに南峰が見える ここから本峰に向かう
お鉢のほうを覗き込み 南峰に向かうか北峰を廻るか決めるつもりだ

すぐ近くの本峰に到着 見てのとおり整地されたような広い場所
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多くの登山者がここに腰を下ろし休む場所
その先にあるお鉢を覗き込む 
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紅葉の季節は終わり 落葉した木々は 冬支度を終えた状態だった

それにしても眺めが良い 九重町の夢大つり橋も見える
その左側先の街は玖珠町だろう その左の奥には日田市も見えた
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彦山も見える 空気が澄んでいて とても見晴らしがいい

さて 北峰を廻ると1時間ほどかかる
紅葉も終わっている北峰に興味はない
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今日はこのまま南峰に向かう
お鉢の縁を沿うように左回りで南峰の方へと下っていく
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途中にいくつかの奇岩がある それを眺めながら先に進む
この岩は横顔のようにも見える
絶妙なバランスで組み合わさったような岩 良くこの形を維持しているものだ
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急な下り 足元に気をつけながらも周囲の景色を堪能して巡る

大鉢と小鉢の間の岩の裏側に崩壊地が見える 
北峰を廻ると あそこを通ってその先に進むのを思い出した
あの道も歩くと楽しいのだが アップダウンがキツク結構ハードだった
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南峰頂上付近から本峰を望む 中央部に道も見えるが
今回はその右側のお鉢の稜線近くを歩いてきた
横顔のように見える岩や もうひとつの奇岩が見える
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南峰に到着
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どの頂上も整地されたように平らで ゆったりとできる
周囲にはくじゅう連山の峰々が 取り囲むように連なっている

南峰から坊がつるが見下ろせるテラスに向かう
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このテラスから 坊がつるが一望できる
数年前に登ったとき 途中で一緒になった人から教えてもらった場所
南峰から道が分かり辛くなっていたためか 今日はここに人影がない

ここから坊がつるに直に下れる まだ通ったこっとのないルートがある
今回はここを下って 雨が池を通り長者原に戻るコースにした
イメージ 26急な勾配を下っていく 最初は周囲に木も生えていないので
下るには少し恐怖感があるが 10mほど行くと木々の囲まれる

それにしても近くから見ると 岩肌と木々の姿が
遠くから眺めるこの山の印象とはまったく違って見える
イメージ 25写真奥の窪んだ 久住別れの奥に阿蘇高岳が見える
とてもいい景色だ

下りはじめたところに 若者下り1時間10分と書かれた札があった
少なくとも1時間は歩き続けなければ坊がつるには着かない
途中数人の登山者とすれ違った 登りは辛いが下るよりも歩きやすそうだ
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木々に視界をさえぎられながらも 徐々に高度を下げていく

途中で この季節まさかのミヤマキリシマにも再会できた
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南斜面で日当たりがよく 木々に寒風を遮られていたのであろう
思いのほか多くの花が咲いていた

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ほぼ1時間10分で坊がつるの湿原に到着
振り向くと三俣山の南峰がそそり立っている
こうしてみると険しく見えないが不思議な山だ
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キャンプ際と付近から平治岳を望む 裾野の紅葉ももう終わっている
キャンパーがテントを張っているが 長者原で今朝も氷点下
ここだと確実に氷点下だ 十分な装備がないと夜は越せない 
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時刻は11時過ぎ 雨が池方向に向かう さすがにこの登山道は人が多い
大きなリュックを背負ったキャンパーたちが 次から次へと登ってくる
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そんなにキツくない勾配なのに ここまでの疲れが足を重くする
葉が殆ど落ちた樹林帯の登山道を歩く 紅葉が綺麗なら足取りも軽かろうに

坊がつるから40分ほど歩いて雨が池に到着
雨が降れば一帯が池のようになる そんなところを見てみたい
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雨が池からは下りになる 途中に見つけた 岩に生えた杉苔と落ち葉
逆光に映える緑とくすんだ赤がとても印象的だ
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もう少し下ると 紅葉が綺麗な場所へ
見上げるとスカイブルーに 紅と黄と緑 そして茶と黒と白
様々な色に囲まれて 気持ちが和む
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視線を水平に保てば 様々な色の紅葉が迎えてくれている
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さらに視線を下ろせば 苔むした岩に落葉したばかりの紅葉
色とりどりで 眼を楽しませてくれる
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最後は 疲れがどこかに飛んで行くような紅葉に癒された登山だった