大船山とミヤマキリシマ ~今週いっぱいでシーズン終了かな?~

6月6日 午前4時に目覚めたものの 身体が重く暫くベッドに横になっていた
5時が近くなり 窓の外が明るくなる 日の出間近 雲は多いものの晴れそうだ
赤く焼けた空を眺めていると 2週間前の大船山の様子が気になった 行こう!

午前5時15分軽く食事を摂る 朝焼けの時間を終わろうとしている頃 車に乗る
食料を調達し 車に乗ったのは5時45分 そこから2週前に登った登山口に…

今水の駐車場に着いたのは6時35分 道路が空いている朝の時間帯は早く着く
大分市内から1時間で登山口まで来れるのだから 山歩きするには良い環境だ

今回は大船山頂上を目指し そこから北大船山を経て 米窪の縁に合流し下山する
大船山の辺りは歩いたことがない 2週前にはミヤマキリシマが咲いていなかったから
満開のタイミングとしては期待できそうだ が… 山の半分が雲の中… 大丈夫か?
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駐車場はご覧のとおり 思いのほか空いていた 支度をしていると次々に車が来る
肌寒いが 登りは汗をかく 体感気温は15度くらいだろうか 丁度良いかもしれない
雨上がりのため 幾分か風が強い 雲を追い払ってくれるだろうか そのうち凪ぐだろう 
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林道に入って行ったのが6時40分 正面の山が大船山の横にそびえる黒岳
頂上付近にガスが掛っている ガスというより低い雲といった方がイメージに合う
木の枝には まだ水滴がついていて 朝陽にキラキラと輝いている とても奇麗だ
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登山道の様子は前回と殆ど違いがない 幾分か草が伸びている程度
無理せずとも3時間で頂上に着く 取りあえずは1時間 分岐の前セリを目指す

途中の沢を越える時 棒っきれが登山道に添って積み上げられている
道を分かりやすくしてくれていると思ってたが 良く見ると木の根だ
大水が出た時に浮きあがり 現状の形になったのだろう 人為的に見えるが
自然にできた道標だ 枯れているように見えて生きている 自然というのは凄い
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途中にあった木 まるで痩せた小型犬が 四足で立っているように見える
これも根の部分が洗われて 分れた根の部分で自立しているのだろう
ちょっとユーモラスに思えたので写真に撮ってみた 自然は時として面白い
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岳麗寺の分岐 あと数分で 風穴方向と東尾根の分岐だ 先行く人に追いついた
その人は風穴方向に向かって行った もう一人後ろから来た人も同じ方向
奥セリの方から平治岳を目指すのだろうか? それとも黒岳かな? 目的は人それぞれ
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7時45分 前セリの分岐に到着 ほぼ予定通り ここで水分補給の休憩
肌寒いせいもあって 汗をかかない その分喉の渇きもなく 快適に登れる
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8時10分 辺りにガスが立ち込めてきた ガスは濃くもなく 視界を遮りはしないイメージ 8

それでも 隣にそびえる黒岳を拝むことはできず 標高がどの程度なのか分からない
ただただ2時間 9時45分くらいになれば山頂に居るはず そう思い足を運ぶ
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ウツギの濡れた枝をかき分けながら 標高をあげて行く まだ辺りにはガスがある
9時を過ぎた頃 前回も咲いていた「ヨウラクツツジ」と出会う 2週間前よりも花が多い
露をしたためた可愛い花 とても奇麗だ 周囲の枝にも沢山の花がぶら下がっていた

ちょうどこの辺り ガスの向こうの黒岳を見ようとしたとき 鳥が目の前の枝にとまった
カメラを手に持っていなかったため 撮ることができなかったのが非常に残念だったが
ほんの5mほど先の枝に 全身が青みがかり 頭頂部が鮮やかなコバルト色の鳥
オオルリ」が 目の前に… 図鑑では見たことがあるが 実際に ましてや至近距離で
目にできるとは思っても居なかった この日一つ目の 鳥に関わるサプライズだった
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登山道の斜度が増す この場所を10分程進むと頂上はぐんと近くなる
まだガスが多い 風も強い 陽がない分とても寒い 上着を羽織るか悩む
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9時12分 急坂を登り切ると ミヤマキリシマの株が多くなる まだガスは晴れないが
薄日が差し込んでくるようになった ガスが晴れてくれそうな予感 もう少しの我慢
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少し進むとガスの切れ間が見えてきた 青空も少し顔を覗かせてきた
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更に5分程進み 竹田から久住の方向が見晴らせるようになる 目線の位置に
雲の塊が流れて行く さっきまで あの雲の中に居たのだろう 雲と同じ高さまで来た
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中層から上層の雲 爽やかな筋を引いて 見あげるだけ出も心地良い
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9時23分 御池の裏の平坦な場所に出た 周囲はドウダンツツジの木に覆われているが
このように開けた場所もあって 正面の大きな岩にはミヤマキリシマの株が 花咲いている
空は完璧に晴れわたり 最高の登山日和となった すぐそこに御池 そして頂上がある
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9時30分 人の声が聞こえる それも数人ではなく沢山の… 頂上が見えた
ズームして山頂を写してみる これまで登った中で一番多いように思えた
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青々とした 夏色の葉を纏う御池を覗いてみる 前回同様 湖畔はスルーしよう
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頭上にはドウダンツツジの花が満開 もう少し丈が低いと 良く見えるのに…
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大きな岩と 緑の木々と 所々に咲くピンクの花 そして青い空と 眼下に浮かぶ雲
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9時36分 頂上に立つ 一段下にもミヤマキリシマの群生地がある 思い思いに休んでいる
正面が南東方向 竹田市の入山公墓からの登山道の方向 その先に「大猿」の岩もある
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くじゅう中岳方向 手前に低い雲が湧き立っているせいもあって 距離を感じる
空気が澄んでいるせいもあって 遠くの稜線も雲の切れ間から良く見える
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順番待ちの末 頂上での記念写真 バックの峰が雲に隠れて何も見えてない…
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それにしても空が奇麗だ 風で流される中層の雲は 刷毛で掃いたよう
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頂上から眺める米窪方向 縁の左の段原から 北大船山に掛けて ピンクに染まっている
今日はあそこに見える縁を一周する予定 時間とともに人が増えてきた そろそろ行こう
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9時55分に頂上を出発 段原方向に高度を下げる 振り返ると大船山頂 続々と下りて来る人
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先も渋滞気味 先方のピンクの絨毯が色良く見えてきます この先一旦樹林帯に入ります
周囲が見えなくなってしまいますが その先がすぐに段原です ここから見てもピンク色
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背丈がすっぽりと入ってしまうくらいの 低い樹林帯を抜けると そこが段原
正面方向が北大船山 その斜面がピンクに染まっている かなりの株数だ

ここを左に下りると坊がつる 右に曲がると米窪のお鉢をまわって風穴に下りて行ける
今回はここを真っ直ぐ通り抜け できれば平治岳を眺めながら行きたいところ
でも またガスが掛ってきた こんな感じの繰り返しなんだろうと思いつつ進む
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10時17分 段原の分岐の道標 北大船山は大戸越(うとんごし)の方向
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段原近くのミヤマキリシマ 奥にはくじゅう連山が見えるはずが ガスのせいで見えない
それでも 花の方はちょうど見ごろ 2週前に遠目ながらも 確認してて正解だった
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大船山から 段原 大船山方向を見たところ 窪地に池ができていた
雨が降った後に現れる池 晴天が続くと見えなくなることも…
その周囲にも幾つも花が咲いていて 時折ガスが晴れると奇麗に見えた
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もっとも北のピーク付近にも ミヤマキリシマが咲いている
その下には池ができていて 高い部分が写り込んでいた いい感じだ
こちらから眺めている人が多いが 池の畔にも人の姿がある あっちがその道?
今日はここの周回コースを選択 池の脇にも行けるんだ これは行ってみなければ!
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池に行く途中のミヤマキリシマ ガスが濃くなったりするので なかなか良い絵が撮れない
周囲の人に話しかけると 長時間此処に居座って 晴れ間を狙って写真を撮るとのこと
写真を撮りに来てる人はちょっとやそっとじゃ動じない 「夕方まで粘る」と言ってたイメージ 31

湖畔近くに下りてきて 北大船方向を見てみると 向こうから沢山の人がこっちを見ていた
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湖畔の様子 凪げば湖面にも奇麗な色が写り込むはず 空が抜けると最高だろう
まだガスが掛っている 向こう岸に回って先を急ごうとしたとき 右の方から鳥が…
ハヤブサだ! この時もカメラを手にしてなく 持っていても飛ぶ鳥は難しい…
2~30m程の距離 写真に撮ることはできなかったが 間近に見れたのには感動
野生の姿を目の当たりにしたのは初めて これが今日2度目の野鳥のサプライズ
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その後池の向こう側に渡り GPSの地図ソフトを使ってルートを確認しつつ
道を探すのだが 見つからない 足跡を探して登山道を探しながら進む

踏み跡 登山道らしき道はあるが 先に行くにつれ その痕跡はおぼろ
最後の方は藪こぎで苦戦しながら 時には四つん這いになって進む
なんとか米窪のお鉢巡りのルートと合流 これが合流後の写真 正面中央が大船山 

藪こぎ中は ルート探しで一生懸命になってて 写真を撮るのも忘れてた
以前「このルートは迷うぞ」って 山友に聞いたことがあった 確かにその通り
GPSで確認しつつ お鉢の道の脇に居るのに その道を見つけることができない
「山で迷うと言うのはこういうことなんだ」と思い知らさた でもGPSは心強い
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お鉢をまわって風穴方向に下りて行く 途中数か所見晴らせる岩の上に出ることができるので
そこから米窪を眺めると その縁の所にピンクの花が あちこちにポツンポツンと見える
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そこから見える露出した岩 たぶん名前があるのだろう この岩も横顔のよう
菩薩のようなその横顔に暫し注視 眺めている間にも 脇を数人が通り過ぎて行く
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隣の黒岳 左が高塚山で最も高いところ 右は天狗岩 何度か見てると 登ってみたくなる
あの山にはイヌワシが住んでいると聞いたことがある 今もまだいるんだろうか?
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この付近で3度目の鳥のサプライズがあった 目の前に小さな鳥が飛んできた
シジュウカラに似てるがちょっと違う ヒガラ(日雀)だ 餌を咥え 5~2mくらいの所の枝を
チョンチョンと飛んでまわっている この辺りに巣があるのだろう こんなに間近で見るのは
これが初めてだった 暫く眺めていたが 子育ての邪魔をするのは良くないので 立ち去った

その直後 もう一つのプチサプライズ 少し下った場所に 別の小鳥が飛んできた
ミソサザイだ!2週前にも目の前に現れた鳥 初めて見た鳥だったので調べたばかりだ
今回も出て来てくれた 有難い 前回 名前を居調べる時 その名を漢字で「鷦鷯」
「三十三歳」とも書いていた サンジュウサンサイでミソサザイとは 頓知の利いた名だ
これも写真がなくて残念だが 自分に腕と 持っているカメラでは到底ピントが合わない
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下りの道沿いに咲いていた「ヨウラクツツジ」 可愛い花だ 登りにも見たが 何度見てもいい
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大船山と黒岳との谷筋の向こうは 九重町の方向 遥か小高い山が崩平山かな?
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黒岳の天狗岩の方を 光学5倍のデジカメで デジタルズーム 画像が荒くて申し訳ない
そもそもは溶岩ドームなのだろうか? 岩だらけの山 風穴付近の谷間には こんな岩がゴロゴロ
この岩が転がり落ち 其処に堆積したのだろう この岩山はルートが狭いらしいが
時折人影が見える 気持ち良いだろうなぁ あそこからだと大分方向が良く見えそうだ
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下りの途中で昼食を済ませ 谷筋に下りてきた時には 12時30分をまわっていた
ここでリュックを下ろして水分補給 ここから前セリまではそう遠くない
前セリから駐車場までは1時間掛らない ゆっくり下っても2時には車に戻れそうだ
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広葉樹の根が岩を抱いていた ここまで育つのに どのくらいの年月を要すのだろう
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朽木の上を日光浴中の甲虫 先月由布岳でも出会った「センチコガネ」だ
こういう昆虫たちも活動し初めて居るんだなぁ もう6月 夏だもんなぁ
クワガタは年を越すから 樹皮の下に隠れているのがそろそろ出て来そうだ
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お! 可愛い! ナナフシの子供だ 足が1本取れてる でも元気よく歩いてる
周囲にもう一匹いた 大きさがほぼ同じ 兄弟か? 他にも居そうだが… まぁいいか
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13時56分林道まで下り着いた 駐車場は間もなくだ 其処にあったキイチゴの実
小さいけれど甘酸っぱそうな実がついていた
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駐車場に着いた 14時3分 ほぼ予定通りの到着 帰り仕度をして大分市内に帰る
ここに泊まっている車の殆どが県外ナンバーだった いつも思うが よくご存じで…
ちょうど駐車場で一緒になった人は佐賀の人 これから3時間以上かけて帰るらしい
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駐車場はいっぱいで 少し下ったところの道路脇にも 県外ナンバーが止まっていた
今度大船に登るのは秋かな? その時は職場の連中を誘って 数人で御池に登ってみよう
その前に一度 黒岳に登るかな? 30年は登っていない山 もう一度登ってみたくなった